いろいろな所に旅行をしていると、毎回ある問題が浮かび上がる。食事、特に夕食をどうするかということである。
朝食ならホテルで済ますかコンビニで買えば良いだろうし、昼食に牛丼屋や駅そばでもなんの違和感もない。問題は夕食である。夕食付きの宿泊施設ならばそれを利用すれば何の問題もないわけだが、僕が使うのは主にビジネスホテルで、食事があっても朝食のみという場合が殆どである。なので、必然的に外で食べることになる。
ここで、僕が最近の旅行の夕食の、宿泊施設に食事が付いていない際に何を食べているかを書き出してみたいと思う。
2018.11 水戸 サイゼリヤ
2019.03 名古屋 パン屋のイートインコーナー
2019.03 長野 居酒屋
2019.06 神戸 居酒屋(立ち飲み)
〃 焼肉屋
2019.09 福山 ベトナム料理
2019.09 松山 居酒屋
2019.09 田辺 ラーメン
2019.09 静岡 パン屋のイートインコーナー
2020.02 鳥取 居酒屋
2020.02 福知山 天下一品
2020.04 奈良 押し寿司(買った物をホテルで食べる)
2020.04 松阪 焼肉屋
2020.04 名古屋 矢場とん
……こうしてみると、居酒屋が多いような印象を受けるだろう。ゆっくり食事ができて腹を満たすとなると牛丼屋などは除外される。塗りオタクなんかだと松屋で夕食を食べるということが多いらしいけれど、鉄道オタクの駅そばみたいなものだと思う。
それではファミレスなどを利用すれば良いのではと思うけれど、地方都市だとファミレスみたいな店は国道沿いにあることが多く、駅から離れているのでなかなか使いにくい。「ガスト 駅から1,450m」と表示された時のげんなり感、分かってもらえるだろうか。そういう意味では水戸は駅ビルにサイゼリヤが入っているので救いがある。こういう店が林立しているのを「平成時代の日本の原風景」と評したフォロワーがいる。
「バイパス沿いのロードサイド店舗群は平成時代の日本の原風景」と私が言っているのは、これが昭和時代における「うさぎ追いしかの山」に相当する風景だと思っているからです。その時代に人が多く住んでいる環境が、その時代の「原風景」なのだと思います。 pic.twitter.com/1hZ7wXKNy4
— 福井市頭石靴下 (@koropinkoropin) 2018年4月27日
そうなると、駅から近くて落ち着いてある程度食べられるとなると居酒屋になる。この際和民でも地元の店でも何でもいい。酒が飲めずともとりあえず居酒屋に入るのだ。こういう時に全国チェーン店はぼったくりの心配がないので信頼できる。逆に地元の居酒屋だと地元名物が食べられたりするのでそういうのを目的にするのでもいいと思う(松山の居酒屋では鯛飯が食べられる店にした)。
ところが、居酒屋は基本的に酒を主に提供する店なので食事に関してはあまり重要視されていない印象がある。ごはんは白米か茶漬け、チャーハンくらいになる。それでも刺身や天ぷらとごはんを一緒に頼めば立派な食事になるのはありがたい。だが、居酒屋は基本的に単品を頼むのが主流で、定食を提供することが想定されていない。だからこそ、今回の新型コロナウィルスで居酒屋が採った策が「定食メニュー」だったりするわけだ。
その居酒屋では稀な定食を日常的に出している店があり、鳥取駅近くにある「だいぜん」という店である。11時から開店しているのでランチメニューというものがあるのが他の居酒屋とは一味違う印象を受ける。メニューも他の居酒屋に比べると多種多様で、一般的な居酒屋にありがちな天ぷらや刺身はもちろん、海鮮丼、にぎり寿司、オムライスといった珍しいメニューが存在する。その中でも「定食」が存在しているのが一番の特徴だろうか。
居酒屋の定食となると、天ぷら定食や刺身定食というのが考えられるだろうが、この店の定食はそれらと一緒に「唐揚げ定食」「豚の生姜焼き定食」「ステーキ定食」「ハンバーグ定食」「トンカツ定食」「野菜炒め定食」、果ては「焼きそば定食」なるものが存在する。ランチメニューがあるからこそ実現するメニューなのだろうが、ここまで一般的な定食屋のようなメニューが出てくる居酒屋というものは聞いたことがない。その中でも「チキンカツ定食」を注文した。
居酒屋で定食頼めるとかウッソだろお前 pic.twitter.com/Ps0Wuu1S1A
— 陽秋木マロン (@maroncarpbaka) 2020年2月7日
一般的な定食屋で出てくる量と変わらないかそれ以上のボリュームで800円(税抜き)。もはやここまでくると美味い酒が一緒に飲めるファミレス感覚である。大満足で宿泊先のホテルへと帰っていった。
スーパー居酒屋鳥取だいぜん