ひたち3号(2020/06/12)

今年の3月14日に行われたJRのダイヤ改正。個人的な目玉は「常磐線の全通」でした。

2011年の東日本大震災による原発事故の影響により広野から浪江あたりがまるまる立ち入り禁止区域に指定された結果、常磐線は分断される形となりました。その後、関係者の尽力のもと、だんだんと禁止区域が狭まっていき、ついに今年のダイヤ改正で繋がることになりました。

僕は、元々常磐線が全通したら乗りに行く予定でいました。

それで、3月頭に予定を立て、ホテルの予約を入れていたのです。ところが、前回の近鉄乗りつぶし旅行の翌日に新型コロナウィルスの蔓延を防ぐために緊急事態宣言が発令され、県外への不要不急の移動自体が禁止されてしまいました。そうなると常磐線どころではなくなってしまいました。東京へ行くことすら無理なのに、仙台とか、夢のまた夢……。

その緊急事態宣言が5月末で基本的に解除され6月より順次解除されていきました。もともと6月中旬に予定を入れていたため何とかギリギリ回避した結果となりました。もし無理だったら常磐線特急だけ乗って仙台から日帰りで帰ってくることすら辞さない構えでしたから。

つまり、今回の旅行はメインディッシュが初っぱなにあるというようなもので、フルコースでいきなり肉が出てくるようなものです。乗りつぶしだとか未踏県を潰すとかはおまけですよ。おまけの方が明らかに比重デカいけど。

というわけで、常磐線特急に乗ってきました。上野~仙台を通して運転するのは1日3往復で、下りは上野8:00発仙台12:31着のひたち3号、品川12:45発仙台17:26着のひたち13号、品川15:45発仙台20:28着があります。その中で一番時間を有効に使える<ひたち3号>に乗ることにしました。

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ひたち3号は北斗星が発車していた地下ホームから発車します。非常に風情があってよろしい。

例によって新型コロナウィルスの影響で車内販売が中止されています。走行時間は4時間31分という長距離運転で、のぞみ1号なら東京から小倉の手前まで行ってしまう時間。ホットコーヒーくらいは飲みたいものです。

そんなあなたに耳寄り情報。上の写真の中に緑色の看板が目に入るかと思います。その看板はニューデイズというJR東日本のコンビニ(今回の旅行でさんざん見ることになる)。ニューデイズでも最近のコンビニの例に漏れず、ホットコーヒーのサービスをやっています。Lサイズ限定で150円。それを買って列車の車内に持ち込みます。特に僕が乗った3号車はニューデイズの目の前なのでたいへん持ち運びやすかったです。

D席(進行方向左側)に座ると復興の様子がよく見えます。工事用車両がたくさんありまだまだ復興途中でしたが、それでも「列車が走っている」というのは復興の証しとなるはずです。

仙台での時間を考慮した結果、11時過ぎに駅弁を食べることに。結局列車はガラガラで仙台まで。隣に誰も来ず非常に快適でした。E657系は各席にコンセントが付いているので充電しながら移動できるのは優れています。

仙台で夕食用の牛タン弁当を買い、仙石線石巻線と移動して前谷地へと至る。

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